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盆 Voyage ~金足農業の笑顔とトレーニングのこと~

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2018年8月23日

お盆は毎年、お仕事のお休みを頂き秋田へ行く。先祖のお墓参りだ。今年は旅に何か付加価値をつけたくて色々なプランを立てた。まずは山。能代市は自然遺産の白神山地のふもとにある。去年軽い気持ちで入山しようと軽装で出向いたところ、とてもじゃないが虫や草木の影響で不可能だった。一年越しの念願でしっかりと装備を施し、七座山(ななくらやま)という山へ登った。のぶゆきさんというご近所のトレーニング好きのおじさんがガイドをしてくれた。のぶゆきさんは芝刈りの最中、出くわした蛇をそのまま芝と一緒に刈って退治してしまう豪快な男だ。僕は山が大好きになった。

 

次に川。去年カヌーの体験ができると知った僕は、体験の申し込みに行ったところ三日前の申し込みが必要とのことで、これもまた一年越しの念願。前日、山で下半身を鍛えた僕は、カヌー体験を上半身を鍛えるツールと捉えていた。肩甲骨の連動を意識したパドリング、スピードと究極の動作効率の模索、インストラクターさんや仲間たちを遥かに凌駕するスピード、き、気持ちいい。すると遠く後ろからこう聞こえた。「もっとゆっくり漕いで!」インストラクターさんに怒られてしまった。彼いわくほとんどの人が景色を楽しみながら、ゆっくり漕ぐのだと言う。しかし僕は川が大好きになった。

 

最後に街。今年はBリーグ秋田ノーザンハピネッツのクリニックに参加した。2mを超える大男達が縦横無尽に動き回っていた。やはりプロほど基礎を大事にするんだと再確認。地元のファンの方の目の輝きが印象的だった。やっぱり僕はバスケが大好きになった。

 

能代というと田臥選手を輩出した能代工高を筆頭に、バスケの街として有名だ。また今年は金足農業が世間の注目を浴びた。山に川。そして人情の街。そこに若いアスリートたちの精神的豊かさと強さの源があるように感じた。今年の大阪桐蔭は強かった。ナインの大半がU18の日本代表である。しかしそんなエリート集団に泥臭く立ち向かい、負けがほぼ確定の最終回ですら笑顔でバッターボックスへ向かう選手たちの姿がとても印象的だった。

 

全ての三年生にとっては最後の夏だった第百回甲子園大会。野球に注いだ青春。どんな結果であれ、少しずつ現実を消化し受け入れ、それを経過として吸収し、それぞれの航海を続けていくだろう。トレーニングを続けることも同じではないだろうか?一つの結果に一喜一憂し過ぎることなく、負けが確定した最終回のバッターボックスのように、うまくいかない時にこそ「どういう自分でいられるか」をトレーニングを通じて訓練していくことができる。

 

僕はいつもお客さんを見送る時、こう思っている。

 

Bon Voyage.

 

小さなトレーニングスタジオではあるが、それぞれの航海における荒波を乗り越える、そのための場所でありたい。この夏の盆Voyageはそんなことを再確認させてくれた。

 

ナヴィーオ代表

山崎

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