2017年12月5日
先日、トレーニングのセミナーを受講してきました。「コオーディネーショントレーニング」という言葉をご存知ですか?それは、人間の体が動く時の筋肉や関節などの肉体的なエネルギーが神経や思考など内面的な情報処理によって、いかに調整されるかを知ることにより、どうしたらそれらをより良く調整し、スポーツや日常に活かせるかを考える学問です。最近その名前はよく聞かれるようになってきましたが、元々はドイツの発祥だそうです。今回、ドイツの先生を迎え、かなり集中的な講座で丸一日学んできました。これからの子供の育成や我々大人の生活の質を高めていくためにもとても有意義なものでした。とても難解な面もあるため、自分なりに咀嚼をして柔らかく、わかりやすく、皆様にお伝えしていき、さらなるサービスの質の向上を目指したいと思います。印象的だったのは、「より良く動くこと、つまり身体の調整機能は必ず訓練によって鍛えられる」と先生がおっしゃっていたことです。
その少し後、子供のクラスの指導中に、今まで避けの練習をほとんどまじめに取り組むことができなかった子が、あるゲーム中にバチッっと避けを決める瞬間を目撃しました。その時僕は「ほお~」っと感心する反面、「なにが彼をそうさせたのか?」と不思議に思いました。やる気は人間の活動の根源なので、それについて考えることはとても興味深いです。私のスタジオには「変わりたい!」そのために何かを「続けたい!」でも「続かない!」と相談に来られる方がたくさんいます。例えばカフェに出かけると、隣の席から、遠くの方から、必ずと言ってよいほど「ダイエットが続かない!」という話題が聞こえてきます。(盗み聞きをしているわけでないですよ)そうした風潮からは、「何かが続かない」というテーマは人々にとって、まるで永遠であるかのように捉えることもできます。果たして本当にそうなのでしょうか?
結論だけを先に言うと、「何かが続かないという状態」は、身体の調整機能と同様に、訓練によって変えられます。では果たしてどうしたら、(例えば)ダイエットや禁煙やランニングは続くのでしょうか?続けられる人と、続けられない人は何が違うのでしょうか?私はこれまで多く、変わりたいと願う人と接してきて、一つだけわかったことがあります。挫折してしまう原因の多くに、「一人で頑張ってしまう」ということがあります。私は「頑張る姿勢」には4つの段階があると思っています。
≪ステージ1.消極的姿勢
物事に対してやる気が無く、興味も無いため、この段階では継続率はほぼ0%≫
≪ステージ2.受動的姿勢
物事に対して興味はあるため、誰かに言われて何となくやる程度。継続率は50%ほどに上がるが質の向上は見込めない。≫
≪ステージ3.自発的姿勢
物事に対してやる気があり、自家発電のように自らモチベーションを生み出せる状態。継続率は80%ほどに上がる。しかし発電機が壊れると一気に停電してしまうため、注意が必要。≫
≪ステージ4.能動的姿勢
物事に対してやる気、興味が充実しており、自らの行いや継続によって、自らと自分以外の他者への影響を及ぼせる状態。継続率は100%となる。≫
これを思いついたのは、以前、「自発的」と「能動的」は何が違うのだろう?と辞書を引いたことがきっかけでした。自発的は、自ら動くさまを言います。能動的は、自分から他者へ働きかけるさまを言います。この意味の違いを知った時に、継続力の有無と結びついたわけです。
先ほどのカフェでのお話。「ダイエットが続かない」と言っていた方は、もしかしたら自発的に頑張り過ぎてしまったのかもしれませんね。そして発電機がショートし過ぎて停電してしまったのかもしれません。避けの練習が嫌いなキッズクラスの生徒が、上手に避けれた理由。それはあるゲームのおかげでした。それは単純です。2人組になります。「攻撃側」と「避け側」に分かれます。あとはひたすら攻撃に対して避けるを繰り返すだけ。「攻撃をする」という能動的な姿勢が彼の「避ける」という自発的な姿勢を引き出したのだと思います。人は一人で生きれません。だから自分の為だけに頑張ることも、自発的でい続ける事も無理があるのかもしれません。たとえ自分の為のダイエットだとしても、禁煙だとしても、それが自分以外の「誰に」「どんな」好影響を与える可能性があるか、想像することから始めてみませんか?そして自分が頑張るためのやる気は「誰から」もらうことができているかもう一度考えてみませんか?
少しでも多くの人が、能動的に、身近な大切な人とエネルギーをやる気を、分け合いながら暮らしていけると良いのかなと思っています。私事ですが最近料理を始めました。自発的には頑張れそうもないので、妻や娘の為にと思い、能動的に継続してみようと思います(^_^)
ナヴィーオ代表
山崎
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